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最高人民法院が《知的財産権侵害民事紛糾案件の審理における懲罰的賠償の適用に関する解釈》を発布

发布时间:2026-04-21


2026年4月20日、最高人民法院は《知的財産権侵害民事紛糾案件の審理における懲罰的賠償の適用に関する最高人民法院の解釈》(法釈〔2026〕7号)を発布した。《解釈》は最高人民法院審判委員会第1972回会議で可決され、2026年5月1日から施行される。

懲罰的賠償制度の重要な役割を十分に発揮させるため、また《知的財産権侵害民事紛糾案件の審理における懲罰的賠償の適用に関する最高人民法院の解釈》(法釈〔2021〕4号)の施行以来の新たな状況や問題を不断に総括し、知的財産権分野における懲罰的賠償の適用規則をさらに整備するため、最高人民法院は、深い調査研究を経て、広く意見を募集し、繰り返し検討を重ねた末、本《解釈》を起草した。

《解釈》は、習近平新時代中国特色的社会主義思想を指針とし、習近平法治理論を深く学び、貫徹し、党の二十大および第20期中央委員会各回総会の精神を徹底的に実行し、知的財産権を深刻に侵害する行為を法に基づき厳しく処罰する方針を堅持する。知的財産権に関する司法実務において懲罰的賠償を適用する際の重要かつ困難な問題に対応し、法的適用基準をさらに細分化・整備することで、懲罰的賠償の司法適用における実務性を高め、事件の裁判基準を統一する。これにより、当事者に対して明確な訴訟指針を提供し、市場に対して明確な行動予測可能性を示し、知的財産権に関する懲罰的賠償制度の運用効果を確実にするものである。

第一に、「故意」および「情節が重大であること」の認定事情をさらに細分化した。「原告と和解し、且つ侵害行為の停止に同意した後、再び同一または類似の侵害行為を行う場合」など、被告に知的財産権侵害の故意があると認定できる事情を追加し、「知的財産権侵害を業とする」ことの意味をさらに明確化し、法に基づき重大な知的財産権侵害行為の認定規則を細分化した。

第二に、基準額(基數)の計算方法をさらに明確化した。懲罰的賠償の計算基準額として被告の違法所得または侵害による利益を用いる場合、営業利潤を参照して確定できるとした。また、被告が知的財産権侵害を業としている場合は、販売利潤を参照して計算できることとし、利潤率が確定できない場合は、統計部門や業界団体などが公表する同時期・同業界の平均利潤率、または権利者の利潤率を参照して計算できるとした。さらに、法定賠償額は懲罰的賠償の計算基準額とすることはできないことを明確にした。これらの規定は、実務上問題となる「基準額の確定が困難である」という課題の解決に資するものである。

第三に、倍数の決定方法を整備した。過失と処罰の均衡(過罰相当)の原則に基づき、同一の侵害行為に対してすでに罰款または罰金が科され、かつその執行が完了している場合、人民法院は懲罰的賠償の倍数を決定する際にこれを考慮すべきであり、当事者の請求を前提としないことを明確にした。

各級の人民法院は、懲罰的賠償に関する党中央の決策と配置を深く貫徹し、知的財産権に関する懲罰的賠償制度を法に基づき厳格に適用し、知的財産権を深刻に侵害する行為を法に基づき厳しく処罰して、権利侵害者に重い代償を払わせなければならない。イノベーションを奨励・保障する法治環境を積極的に醸成し、高品質な発展を力強く推進しなければならない。

《知的財産権侵害民事紛糾案件の審理における懲罰的賠償の適用に関するに最高人民法院の解釈.》は、2026年4月7日に最高人民法院審判委員会第1972回会議において可決され、現在公布され、2026年5月1日から施行される。

  最高人民法院

  2026年4月17日




法釈〔20267

最高人民法院

知的財産権侵害民事紛糾案件の審理における懲罰的賠償の適用に関する解釈

(2026年4月7日最高人民法院審判委員会第1972回会議で可決、2026年5月1日より施行)

深刻な知的財産権侵害行為を法律に基づき処罰し、知的財産権の懲罰的賠償制度を正確に実施するため、「中華人民共和国民法典」、「中華人民共和国著作権法」、「中華人民共和国商標法」、「中華人民共和国専利法」、「中華人民共和国反不正競争法」、「中華人民共和国種子法」、「中華人民共和国民事訴訟法」などの関連法律規定に基づき、裁判実務を結びつけ、本解釈を制定する。

第一条:原告は被告がその法律により享有している知的財産権を故意に侵害し、且つ情節が重大であると主張し、被告に懲罰的賠償責任を負うようと人民法院に請求した場合、人民法院は法律に基づいて審理しなければならない。

第二条:原告が懲罰的賠償を請求する場合、明確な賠償額、計算方法及びその根拠となる事実と理由を提出しなければならない。

第三条:原告が一審の法廷弁論が終了前に懲罰的賠償の請求を追加した場合、人民法院は許可しなければならない。原告が二審において懲罰的賠償の請求を追加した場合、人民法院は当事者の意志自由の原則に基づき調停を行うことができ、調停が成立しない場合、支持しない。

第四条:原告が知的財産権侵害訴訟において損害賠償を請求したが懲罰的賠償を請求せず、人民法院による釈明を経てもなお請求しなかった場合において、訴訟終結後に同一の侵害事実に基づき改めて懲罰的賠償を請求する訴えを提起したときは、人民法院はこれを受理しない。

第五条:原告が被告による故意の営業秘密侵害以外の不正競争行為に対して懲罰的賠償を請求した場合、人民法院はこれを支持しない。ただし、法律に別段の定めがある場合はこの限りではない。

第六条:知的財産権侵害の故意を認定する場合、人民法院は侵害された知的財産権の客体の種類、権利の状態と知名度、被告と原告又は利害関係者との間の関係などの要素を総合的に考慮しなければならない。

被告に次の各号の一に該当する事情があるときは、人民法院は、その者に知的財産権を侵害する故意があると認定することができる。ただし、当事者がこれを覆すに足りる相反する証拠を有する場合は、この限りではない。

(一)原告又は利害関係者からの有効的通知を受けた後にも侵害行為を継続的に実施した場合;

(二)被告又はその法定代表者、管理者が原告又は利害関係者の法定代表者、管理者、実際の支配者であり、侵害された知的財産権の存在を知り、あるいは知るべきである場合;

(三)原告又は利害関係者との間に、労働、労務、協力、許諾、販売、代理、代表などの関係があり、且つ前述の関係に基づいて侵害された知的財産権に触れたことがある場合;

(四)原告又は利害関係者との間に、取引関係があり、又は契約の締結などのために協議したことがあり、且つ前述の関係に基づいて侵害された知的財産権に触れたことがある場合;

(五)海賊版を製造・販売し、商標権を侵害して商標を偽造し、あるいは他人の特権を侵害して特許を偽称する行為を行う場合;

(六)原告と和解し、且つ侵害行為の停止に同意した後、再び同一または類似の侵害行為を行う場合;

(七)関連会社を設立し、法定代表者または支配株主を変更し、あるいは名義貸しを利用して会社を設立するなどの方法により実質的な支配関係を隠蔽すること、または免責契約を締結することにより、当該知的財産権侵害に関する法的責任を逃避する場合;

(八)その他の故意と認定することができる場合。

第七条:知的財産権侵害の情節重大の認定について、人民法院は権利侵害の手段、回数、侵害行為の継続時間、地域的範囲、規模、結果、侵害者のその侵害行為に対する認識、基本的態度などの要素を総合的に考慮しなければならない。

被告に次の各号の一に該当する事情があるときは、人民法院は、情節が重大であると認定することができる:

(一)権利侵害により行政処罰を受け、又は裁判所の裁判で法的責任を負わされた後に、再度同一又は類似の侵害行為を実施した場合;

(二)正当な理由がなく、保全裁定の履行を拒否した場合;

(三)権利侵害の証拠を偽造、毀損又は隠匿した場合;

(四)侵害行為を主たる事業とし、または侵害による利益を主たる利潤の源泉とするなど、知的財産権の侵害を業とする場合;

(五)侵害による利益が甚大であること、または侵害行為により権利者の営業上の信用、市場占有率等に重大な損害が生じている場合;

(六)侵害行為が国家の利益または社会の公共の利益を害し、あるいは害する可能がある場合;

(七)その他の情節が重大であると認定すべき場合。

第八条:人民法院が懲罰的賠償の額を定めるに当たっては、それぞれ関連する法律に基づき、原告の受けた実際の損害の額、被告の違法所得の額、または侵害行為により得た利益を計算の基準額としなければならない。計算の基準額には、原告が侵害を制止するために支払った合理的な費用は含まれないものとする。法律に別段の定めがある場合は、その定めによる。

実際の損害の額、違法所得の額、侵害行為により得た利益のいずれも計算が困難である場合、人民法院は、法律に基づき権利の使用許諾に係る使用料を参照して、懲罰的賠償の額の計算における基準額を合理的に定めるものとする。

法定賠償の額は、懲罰的賠償の計算基準額とすることはできない。

第九条:被告の違法所得または侵害による利益を懲罰的賠償の計算基準額とする場合においては、営業利潤を参酌して定めることができる。被告が知的財産権の侵害を業としている場合は、販売利潤に照らして計算することができる。利潤率が確定できない場合は、統計部門、業界協会等が公表する同時期の同業種における平均利潤率、または権利者の利潤率を参酌して計算することができる。

第十条:人民法院は、法律に基づき被告に対し、その掌握する侵害行為に関連する帳簿、資料等の提供を命ずることができる。被告が正当な理由なくこれらの提供を拒み、または虚偽の帳簿、資料等を提供した場合は、人民法院は、原告の主張および在案証拠に基づき、懲罰的賠償の額の計算基準額を法的に確定することができる。民事訴訟法第百十四条に規定する情形に該当する場合は、法律に基づき法的責任を追及するものとする。法律に別段の定めがある場合は、その定めによる。

第十一条:人民法院が懲罰的賠償の倍数を定めるに当たっては、被告の主観的な過錯の程度、侵害行為の情節の重大性その他の要素を総合的に考慮しなければならない。懲罰的賠償の倍数は、法定の範囲内において定められ、整数である必要はない。

第十二条:人民法院が懲罰的賠償を適用して確定した賠償額の総額は、計算基準額の五倍を限度とする。権利者が侵害行為を制止するために支払った合理的な費用は、当該総額とは別に算出するものとする

第十三条:同一の侵害行為に対してすでに科料または罰金が科され、かつ執行が完了している場合、人民法院は、懲罰的賠償の倍数を定めるに際し、これを考慮しなければならない。

第十四条:本解釈は、2026年5月1日から施行する。


本解釈の施行に伴い、《知的財産権侵害民事紛糾案件の審理における懲罰的賠償の適用に関する最高人民法院の解釈》(法釈〔2021〕4号)は、同時に廃止する。

本解釈の施行前にすでに確定した裁判がなされた事件については、本解釈の施行後に当事者が再審を申し立て、または裁判監督手続に基づき再審が決定された場合であっても、本解釈は適用されない。


出典:最高人民法院新聞局

https://www.court.gov.cn/fabu/xiangqing/497911.html